CBD

パナマで開催された生物多様性条約関連会合において包括的な生物多様性ガバナンスが示されました

2025.12.05

202510月、国連大学サステナビリティ高等研究所(UNU-IAS)はパナマシティで開催された生物多様性条約(CBD)の補助機関会合期間中に一連のサイドイベントを共催しました。これらのイベントは昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の実施とモニタリングに関する議論を発展させました。これらのイベントは、第27回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA27)および先住民及び地域社会に関する第1回第8条(j)等補助機関会合(SB8(j)1)において開催されました。

IPSI事務局は3つのサイドイベントを通し、IPSIの活動について説明し、社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)における生物多様性保全と持続可能な資源管理を支援するコミュニティベースのアプローチとツールを紹介しました。各セッションでは、各国政府、研究者、先住民族・地域社会(IPLCs)、若者グループが一堂に会し、地域の関係者の知見、強固なガバナンス体制、一貫性のある政策環境が昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)の実施をいかに強化できるか考察しました。議論からは以下の3つの包括的知見が強調されました。

多様な知識体系をより強固に統合する必要性

科学的知識、地域社会の知識、伝統的知識をより効果的に結びつけ、エビデンスに基づく生物多様性ガバナンスを支える必要性が強調されました。コロンビア・カリで開催された生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)におけるthe 6th Science Policy Forum for Biodiversity(第6回生物多様性科学政策フォーラム)での議論を踏まえ、講演者らは、開かれた協働的な科学実践の重要性について発言しました。その中で、多分野横断的研究や社会文化的アプローチの機会を拡大し、多国間環境協定(MEAs)の実施への支援についても言及されました。

政策の一貫性とマルチステークホルダーにおける連携の取れた協働の重要性

政府機関、金融機関、国際機関のパネリストは、GBFの進展はセクター横断的な優先事項の整合にかかっていると強調しました。データ不足、資金調達、政策・研究・実施主体間の調整に関する課題が示されました。地域から国際レベルに至る一貫性の強化が、より情報に基づいた文脈に配慮した生物多様性政策実現の鍵であると言及されました。

コミュニティ主導のモニタリングの役割の重要性の増大

一連のイベントにおける共通の中心テーマは、特に先住民および地域社会(IPLCs)主導のモニタリングと意思決定システムの強化の重要性でした。地域の知見と国レベル、国際的な生物多様性プロセスを結びつける実践的なツールが紹介されました。Suneetha SubramanianIPSI事務局/国連大学高等研究所リサーチャー)は「社会生態学的生産ランドスケープ・シースケープ(SEPLS)におけるレジリエンス指標」を発表し、コミュニティが社会生態学的レジリエンスを評価し、SB8Jアジェンダに沿ったデータを提供できる方法を示しました。Maurizio
Farhan Ferrari
(フォーレスト・ピープルズ・プログラム(FPP)上級政策アドバイザー)は、複数のGBF指標に関連する地域社会の所有データを生成する人権に基づくモニタリングシステム「Indigenous Navigator」を紹介しました。Paule
Gros
BiodivEarth)は、地域評価をグローバルな社会生態学的モニタリング枠組みに統合するBiodivEarthによる取り組みから得た知見を共有しました。この取り組みとして、UNU-IAS研究者がその発展に貢献しているレジリエントなランドスケープの管理者による実践コミュニティの構築が紹介されました。

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これらの議論では、GBFのターゲット達成における先住民および地域社会(IPLCs)の重要な貢献が浮き彫りになりました。科学的知識と伝統的知識の統合、一貫性のあるガバナンスの促進、地域社会ベースのモニタリング強化を通じて、UNU-IASのイベントが示したのは、包括的でエビデンスに基づく生物多様性のための行動を推進する実践的な道筋です。